映画「初代・ゴジラ」を見たので、あらすじと考察を紹介します!
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映画「ゴジラシリーズ」は初代ゴジラ(1954)が最高傑作!【あらすじ・考察】

映画「ゴジラ」シリーズの最初の一作、初代「ゴジラ」を見ました。
公開されたのは、なんと1954年。
戦後わずか9年後のことです。
Amazonプライム・ビデオでゴジラシリーズが一挙公開され、
軽い気持ちで一作目から見てみようかな、と思って見てみたのですが、
控えめに言って、超感動です。
今まで持っていたゴジラのイメージが完全に覆されました。
映画「ゴジラ」はただの子供向けの映画では、ありません。
被爆国であり、敗戦国である日本が生んだ、最高の反戦、反核映画です!
映画「ゴジラ」は初代にして、最高傑作!
間違いない!
「ゴジラシリーズ」、全部を見たわけではですけどね(笑)
この熱い思いをどこかにぶつけたくて、記事を書くことにしました。
ぜひ、皆さんにも見てほしいと思います。
あらすじ

それでは、映画「ゴジラ」のあらすじを簡単に見ていきましょう。
ゴジラ、現る
大戸島周辺の海域で、貨物船や漁船が姿を消す事件が相次ぐ。
事件を受けて、新聞記者の萩原は大戸島に取材に訪れる。
そこで聞いたのは、大戸島に古くから伝わるという、海の怪物、「呉爾羅(ゴジラ)」の伝説だった。
その夜、島を暴風雨が襲い、島には大きな被害が出る。
家屋は破壊され、住民や家畜にも多大な被害を被った。
大戸島での被害を受けて、古生物学者の山根は調査団を編成し、大戸島の調査へ赴く。
娘の恵美子、南海サルベージ所長の尾形、物理学者の田辺らも調査団に参加する。
調査に訪れた一行は、大戸島で巨大な生物を目撃する。
その生物は、八幡山の尾根をもこえる大きさだった。
家屋の破壊や、家畜、住民への被害は、暴風雨のものではなく、巨大生物の仕業だったのだ。
東京に戻った山根は巨大生物を、大戸島の言い伝えにより「ゴジラ」と仮称する。
そして、ゴジラが現れた理由を
「海底の洞窟に潜んでいた200万年前のジュラ紀の生物が、度重なる水爆実験によって安住の地を奪われたためではないか」
とする、見解を発表する。
その後もゴジラによると思われる船舶の被害が相次いだため、
大戸島西方沖へフリゲート艦隊が派遣され、ゴジラが生息すると思われる海域への爆雷攻撃が実施された。
その様子を見た山根は、貴重な研究資料であるゴジラが失われると、胸を痛める。
人々は、これでゴジラは死んだものだと、胸をなでおろした。
しかし、そんなある夜。
東京湾を周遊中の納涼船「橘丸」の前にゴジラが姿を現す。
ゴジラはまだ、生きていたのだ。
ゴジラ、東京へ上陸
山根は、ゴジラ問題を担当する特設災害対策本部からゴジラの生命を断つ方法をたずねられる。
しかし、山根は生物学者の立場から、水爆の洗礼を受けて生き延びているゴジラを殺す術はないと答える。
それよりも、むしろゴジラの生命力の秘密を研究するべきだと力説する。
一方、「芹沢博士がゴジラ対策につながる情報を持っている」
と新聞社のデスクから聞いた、記者の萩原は、山根の娘の恵美子を訪ね、
彼女に芹沢との仲介を頼む。
芹沢はかつて、恵美子の婚約者だったが戦時中に右目を失い、人間不信に陥っていた。
そのことが原因で恵美子とも疎遠になっていた。
因みに現在、恵美子は南海サルベージ所長の尾形と恋愛関係にあり、お互いに結婚を考えている仲である。
恵美子と萩原は芹沢を訪ねるが、萩原はにべもなく追い返される。
その後、芹沢は恵美子に他言無用を約束させたうえで、「ある恐るべき実験」を見せる。
その実験こそゴジラ対策になる実験だった。
その夜、品川沖にゴジラが現れる。重機関銃で攻撃する防衛隊の攻撃をものともしないゴジラは甚大な爪痕を残して、東京湾へ去っていった。
対策本部は、ゴジラから東京を防衛するため東京湾一帯に有刺鉄条網張り巡らせ、5万ボルトの電流を通じ、ゴジラを感電させる作戦を実行する。
やがて芝浦沖に現れたゴジラは有刺鉄条網に接触。
5万ボルトの電流が流されるが、ゴジラはビクともしない。
東京の街は、ゴジラによって焦土と化した。
※ここからなネタバレあり
焦土と化した東京。ゴジラの被害は小さな子どもたちにも及ぶ。
臨時救護所でゴジラの被災者たちの救護にあたっていた恵美子はそんな現状に強く心を痛める。
芹沢と絶対に口外しないと約束していた恵美子だが、ゴジラを倒す可能性を持った実験の秘密を尾形に明かす。
その秘密とは水中の酸素を一瞬のうちに破壊し尽くし、あらゆる生物を窒息死させ、さらに液体に化すという、液体中の酸素破壊剤「オキシジェン・デストロイヤー」に関するものだった。
オキシジェン・デストロイヤーは、芹沢が酸素の研究をすすめる際に、偶然発見したものだった。
恵美子は尾形を伴って、芹沢のもとを訪ねる。
緒方と恵美子は芹沢に、ゴジラを倒すため、オキシジェン・デストロイヤーを使わせてほしいと頼む。
しかし、芹沢は首を縦に振らない。
「オキシジェン・デストロイヤーは、原水爆に匹敵する恐ろしい破壊兵器だ。
もしも、このオキシジェン・デストロイヤーを使ったら最後。
世界の為政者たちが黙って見ているはずがない。
必ず武器として使用するに決まっている。
原爆、水爆、さらにそこの恐ろしいオキシジェン・デストロイヤーを人類の武器に加えることは科学者として許すわけはいかない。」
というのがその理由だ。
尾形は今回だけオキシジェン・デストロイヤーを使用し、芹沢がその秘密を公表しなければ、兵器として使用されることはないと説得する。
それに対し芹沢は、
「人間というものは弱いものだ。一切の資料を処分したところで、俺の頭のなかにデータは残る。俺が死なない限り、どんなことで使用する立場に追い込まれないと、誰が断言できる?」
とこたえる。
しかし、テレビに映し出される破壊しつくされた東京、苦しむ被災者たち、祈りの歌を歌う少女たちの姿に、芹沢はオキシジェン・デストロイヤーを使うことを決める。
そして、オキシジェン・デストロイヤーが悪用されないよう、すべての研究データを火にくべる。
海上保安庁の船上でゴジラの居場所を突き止めた芹沢は、尾形とともに海中へ。
オキシジェン・デストロイヤーを作用させるためには、ゴジラのより近くで使用する必要があるからだ。
ゴジラの近くに到達したところで、芹沢は尾形だけを海上へあがらせる。
ゴジラの足元でオキシジェン・デストロイヤーを作動させる。
海中に激しく泡がたち、ゴジラが苦しみ始める。
成功を確信した芹沢は、
「尾形、大成功だ。幸福に暮らせよ。」
と尾形に告げると、自ら命綱と送気管を切断する。
自らの命とともに、己の頭の中のオキシジェン・デストロイヤーに関する全てを海の底に葬り去ることを決めたのだ。
ゴジラも断末魔の悲鳴とともに泡となってその姿を消す。
歓喜に湧く船上で山根はつぶやく。
「あのゴジラが最後の一匹とは思えない。もし水爆実験が続けて行われるとすれば、あのゴジラの同類が世界のどこかに現れるかもしれない。」
以上、映画「ゴジラ」のあらすじでした。
考察・感想

どうでしょうか。あらすじだけ見ても、面白いと思うんですが、実際の映画は、迫力満点、ぜひ、その映像も見て欲しいですね。
白黒映画ならではのおどろおどろしさ
あなたは、白黒映画に抵抗ありますか?
じつは、僕は結構、あるんです。
お、面白そうだな、と思っても、白黒映画だって分かると、それだけで見る気がしなくなったりします。
今までみたことある白黒映画は、この「ゴジラ」と、「ローマの休日」だけです。
まあ、どちらも見てみたらすごい面白かったんですけど。
食わず嫌いなとこもあるかもしれません。
このゴジラに関しては、白黒であることがいい方向に作用してる気がします。
いい味を出してます。
白黒の映像って、すごく不気味な感じを醸し出すというか、いい意味でおどろおどろしい映像になります。
そのおどろおどろしさが、ゴジラという怪獣の恐怖感をうまい具合にあおってきます。
特に、ゴジラがはっきり姿をあらわす前の前半部分では、正体がはっきりわからない不気味さがうまいこと出てますね。
大戸島の暴風雨のシーンなんて、それが特に秀逸だと思います。
もちろん、当時はカラー映像がなく、たまたま白黒なだけで、このシーンの不気味さは演出が秀逸な故なのですが、白黒映像がさらにそこに拍車をかけている感じですね。
白黒ならではの不気味さや、迫力を感じるってところで言えば、オープニングからしてそうです。
すごい迫力です。
映像としては、黒一色の背景に白抜きの文字でひたすらスッタフロールが流れるというだけなんですが。
黒地に白抜きの筆文字が流れてるのって、シンプルですが、迫力あります。
さらに、その映像のバックにあの、あまりにも有名な伊福部昭氏、作曲のテーマ曲がながれます。
さらに、そこに、これまた、あまりに有名なあのゴジラの咆哮が。
これだけですごい迫力。
僕はこのオープニングだけで、結構、心をつかまれてしまいました。
なんか、すごい映画が始まるんじゃないか、という、予感をビシビシ感じました。
たしかに感じる心意気
前述しましたが、この映画は1954年、戦後わずか9年後に公開された映画です。
当然、それ以前に製作されたということになるわけです。
実に、55年以上まえの映画なんですよね。
正直、僕はその時代に生きていたわけではないので、当時がどういった社会情勢だったのか、知ってはいないのですが、
あの敗戦からたった9年でこんな映画がつくれるものかと、衝撃を受けました。
それだけすごい映画だったと思います。
ゴジラは戦後初めての「特撮怪獣映画」で、そのジャンルを生み出した映画です。
特撮怪獣映画ですから、映像の作りによっては、すごくチープになりそうな気がするんですが、「ゴジラ」では全くそんなことを感じませんでした。
コンピューター・グラフィックスなんてない時代ですから、撮影技術は現代には劣るのでしょうが、映像の迫力、クオリティが劣っているとは思いませんでした。
特撮シーンも迫力があり、なにより、ゴジラという怪獣の恐怖を見ている人に余すことなく伝えようという、強い心意気を感じました。
この映画のいちばん凄いところは、この造り手の心意気をバンバン感じるところだと思います。
被爆国、敗戦国・日本として…、最高の反戦、反核映画
この、映画・ゴジラには、明確なメッセージがあります。
それは、反戦、反核のメッセージ。
被爆国、敗戦国である、日本がつっくったゴジラだからこそ、意味があるのです。
まず、反核のメッセージ。
こらは、ゴジラの出現の理由をみれば明らかです。
ゴジラは度重なる水爆実験によって、その住処を追われ、大戸島周辺の海域へとその姿を現します。
これは、水爆実験を行い続ける、諸外国へのメッセージです。
水爆実験による生態系の変化、恐ろしい兵器を生み出すことへの恐怖。
結果的にゴジラを葬ることになる、オキシジェン・デストロイヤーも、強力な兵器を生み出すことへの強い警告が込められています。
芹沢博士は研究の過程でオキシジェン・デストロイヤーを偶然、開発してしまいます。
この、オキシジェン・デストロイヤーは、あのゴジラをも倒すことができる可能性を秘めた強力な兵器です。(そして、実際にオキシジェン・デストロイヤーによって、ゴジラは葬られます。)
ゴジラを倒すためにオキシジェン・デストロイヤーの使用を依頼された芹沢博士は、当初、これを断固として拒否します。
オキシジェン・デストロイヤーの存在が世の中に知れ渡り、世界の為政者たちが、それを兵器として使用することを恐れたためです。
例え、研究の資料すべてを処分したとしても、自分のなかにオキシジェン・デストロイヤーのデータがあるかぎり、自分がふたたび、それを使う立場に追い込まれるかもしれない。
だから、世の中にこの恐ろしい装置の存在が知れ渡っってはならないのだと。
そして、結局、芹沢博士はオキシジェン・デストロイヤーが兵器として使われることを避けるため、ゴジラを倒した後に、自らの頭の中のオキシジェン・デストロイヤーのデータと共に、自らの命を葬り去る道を選ぶのです。
これは、強力な兵器の開発にしのぎを削り、水爆実験を繰り返す諸外国とは、正反対の姿勢です。
僕は、この「ゴジラ」という映画の主役は、この芹沢博士だと思っています。
反核、反兵器、反戦、というすべてのメッセージを体現しているのがこの芹沢博士だと思っています。
(因みに芹沢博士は戦争で片目を失っており、その事が原因となって恵美子と婚約を解消したりしています。)
そして、反戦映画としての「ゴジラ」。
ゴジラは東京に上陸し、東京の街を破壊しつくします。
その場面を見たら、否が応でも連想してしまう言葉があります。
「東京大空襲」
戦争を全く体験したことない僕でも、あのシーンを見て、東京大空襲を思い浮かべたのですから、恐らく当時の人々はもっと、鮮明にそれを思い浮かべたのではないでしょうか。
ゴジラの襲撃は、東京大空襲の再来です。
兵器の開発を続ければ、再び戦争が起これば、戦争という怪獣はふたたび、東京の街を焦土と化してしまうでしょう。
これは、水爆実験や戦争を行う外国とともに日本国内にも、二度と戦争を起こしてはいけない、という、強いメッセージを送っているように感じられました。
とは、いうものの…
とは、いうものの…、じゃあ、「ゴジラ」ってなんなんだ、って言われれば、僕は「娯楽映画」だと思います。
そんな高尚なもんじゃない、ただの娯楽映画です。
怪獣映画だし、特撮映画だし、本来は子供が楽しむためのものなんじゃないのかなと思ってます。
子供が何も考えずに見ても楽しめる。
特撮映画や怪獣映画とは本来そういうもんだと思いますし、この映画もしっかりとそういう映画だと思います。
それに加えて色々と屁理屈をこねながら見ても楽しめる。
いい作品ていうのはそういう側面があるんじゃないかな、と思います。
子供の頃みても面白かったけど、大人になってみるとまた違った面白さがあったとかね。
そういう風にいわれる作品は、いい作品が多いんじゃないでしょうか。
やっぱり、そういう作品は長く残りますしね。
まとめ
さて、というわけで、映画「ゴジラ」についてのあらすじ、感想、考察でした。
とにかく、自分自身、見て面白い映画だったので、熱く紹介してしまいました。
ぜひ、多くの人に見てほしいな、という思いで、この記事を書きました。
現在、映画「ゴジラシリーズ」は、アマプラで、全作が見放題になってます。
ぜひ、この機会に。
こちらの記事では、映画「ゴジラシリーズ」の見る順番と、オススメの配信サイトも紹介しています。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございます!
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